私のワークライフバランス~健康と仕事を両立する新しい働き方

私のワークライフバランス~健康と仕事を両立する新しい働き方
私のワークライフバランス
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職住隣接で実現した健康管理を軸とした新しい働き方。仕事と生活のバランスを見直し、自分らしい生き方を見つけました。

日本的ワークライフバランスとは?

「ワークライフバランス」は「仕事と生活の調和」を意味する外来語である。国によって働き方も暮らし方も違うので、その意味合いや取り組み方も違ってくる。

したがって、各国での就業や生活の事情は異なるので、本来の意味と同じように考えることはできないのではないかと思う。

日本では、なにか社会的な問題を感じると、海外の例を参考にすることが多い。しかし、社会的な背景や文化的なコンテクスト(文脈)が異なることを考慮しなければならない。

つまり、ワークライフバランスを考えるのであれば、「日本的ワークライフバランス」として捉え直す必要がある。それは単なる労働時間の短縮や休暇の取得だけではない。

また、日本的ワークライフバランスを考えるには、地域差や年齢差も含めて考察する必要がある。しかし、首都圏や都市部を中心とした画一的な考察に留まっている。

現在の日本のワークライフバランスを考えるうえで重要なことは、都市部への人口の偏りと高齢者人口の偏りを考慮しなければならない。

日本の働き方を問い直す

政府や自治体が示すワークライフバランスの方針は、働き方改革による労働環境の改善と、子育て支援による生活環境の改善が中心だ。しかし、これは労働環境を変えれば生活環境が変わるという一方通行の考え方である。

日本の働き方は、地域によって大きく異なる。都市部では企業での勤務が中心だが、地方では地場産業が雇用を支えている。人口が集中する地域もあれば、過疎化が進む地域もある。

生活環境も同様に多様だ。人口の過疎化に伴い、商店、医療、教育、交通の機能が失われている地域がある。さらに近年では、災害リスクの分布も考慮しなければならない。

1億2500万人の人口が、それぞれの地域で異なる働き方と暮らし方をしている。画一的なワークライフバランスでは、この多様性に対応できない。

結局のところ、ワークライフバランスの正解は一つではない。それぞれが自分に合った形を見つけ出し、作り上げていくしかないのである。

仕事と生活の新しい関係

海外発のワークライフバランスを日本に当てはめようとすると、ある特徴的な違いが見えてくる。それは日本人の価値観と深く結びついている。

日本人は「作業」そのものに価値を見出す傾向がある。仕事という概念よりも、作業という行為に重きを置く。単純な作業であっても、それを丁寧に行うことに意味を見出している。

また、生活面では独立よりも共生を重視する。個人の独自性よりも、共に暮らし、共に使い、共に生きることを大切にする。この傾向は、都市部より地方で顕著に表れている。

さらに特徴的なのは、健康と長寿への関心の高さだ。仕事も生活も、健康であることが土台となる。そして、長く生きることで様々な可能性が開けると考える傾向がある。

ただし、「男×女×家族」という従来の枠組みは見直す必要がある。これからは、一人の社会人として独立した上で、新しい「男+女+家族」という関係を築くべきだ。ここでいう家族は、血縁関係だけでなく、地域のコミュニティも含む概念である。

このような特徴を踏まえると、日本での仕事と生活の関係は、単なるバランスではなく、新しい形を模索する必要がある。それは、作業のための環境づくり、共生のための場づくり、健康を基盤とした人生設計など、多面的な要素を含むものになるだろう。

私の実践する職住隣接

職住隣接という働き方を選んで、私なりの仕事と生活の組み合わせを実現している。それは健康管理を軸にした、新しい形の働き方だ。

仕事の組み立て方

生涯現役を目指し、仕事を細かな作業に分解して、その時々の体調に合わせて取り組んでいる。自宅の仕事スペースを中心に、必要に応じてシェアオフィスも利用する。

通勤という概念がないため、移動時間を最小限に抑えられる。また、コミュニケーションは通信手段を活用し、時間差での対応も可能にしている。これにより、作業に集中できる時間を確保している。

生活時間の使い方

一人暮らしの生活は、仕事の合間に組み込んでいる。家事は仕事の休憩時間を利用し、効率的に済ませている。食事は健康管理の一環として自炊中心で、会食以外の外食は避けている。生活家電は必要なものを揃えているが、最新のものにこだわらない。

テレビもリアルタイムでは見ず、必要な情報だけを選んで視聴している。従来の「共通、共用、共生」という生活スタイルとは異なるが、それは不便さではなく、自分らしい生活リズムを作るための選択である。

健康管理という軸

10代からの持病があり、現在は心臓に持病がある。そのため、健康管理に時間と労力の3分の1を費やしている。栄養管理、健康管理機器、睡眠管理など、きめ細かな対応が欠かせない。

加齢による変化も敏感に感じ取れるため、予防と維持に重点を置いている。健康保険や介護保険は病気や老化への対応だが、予防や維持は個人の責任で行わなければならない。

新しい家族観

大家族で育った経験から、家族の形は一つではないことを学んだ。現在は、子供中心の家族、妻中心の家族、自分中心の家族という、異なる形の家族が並立している。

一人暮らしではあるが、それぞれの家族との適度な距離感を保つことで、孤独や孤立を感じることはない。これも職住隣接という働き方があってこそ実現できている。

新しい働き方としての職住隣接

職住隣接という働き方は、私にとって健康管理を軸とした生き方の実現である。持病があることで、仕事と生活の新しい組み合わせを考えざるを得なかった。それは結果として、自分らしい働き方と暮らし方を見つけることにつながった。

日本の社会を見渡すと、多くの人が既存の働き方や暮らし方に無理に合わせているように見える。しかし、これからの時代は、一人ひとりが自分の軸を見つけ、それに合わせた生き方を選択できる時代になるのではないだろうか。

私の場合は「健康管理」が軸となり、「頑張らない、我慢しない、無理しない」という心がけを持って暮らしている。それを可能にしているのが職住隣接という働き方だ。

人生後半戦を迎えた今、改めて感じることがある。それは、働き方も暮らし方も、誰かの基準に合わせる必要はないということだ。自分にとって大切なものを軸に据え、新しい組み合わせを見つけていく。それが、これからの時代の生き方なのかもしれない。

職住隣接物語